流動するコンクリートで、都市の中に「ゆるやかな共在の場」をつくる
WANDO
流動するコンクリートで、都市の中に「ゆるやかな共在の場」をつくる
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WANDO 共同代表/アーティスト 澁澤舞香


地域の資源で空間を「調律」し、つながりが生まれる場をともにつくる。


私たちは空間の「調律」を通して、循環とつながりを生む場づくりを目指すプロジェクトです。
せわしなく、つながりが希薄な現代において、心身の安らぎやつながりを生む空間を「調律」します。紀州材を用いたプロダクトと、心地よさをそっと支えるテクノロジーを融合し、人が深呼吸できるミニマムな空間をデザインします。そこを起点に、地域資源と人の営みが循環するまちづくりへと展開していきます。
テクノロジーを専門として働く中で、効率ばかりが求められ、現実の「場」や「人のつながり」が希薄になっていることに危機感を覚えていました。鍼灸院を営む両親が大切にしてきた「自然と調和し、環境を整える」という東洋医学の哲学は、人の体だけでなく、現代のまちづくりにも必要だと強く感じています。
一過性の消費ではなく、人が自然体でいられ、地域に循環を生み出す「場」をつくりたいという思いが原点です。
せわしなく、つながりが希薄な現代社会に「静かで落ち着ける空間」をつくることで、心のゆとりを取り戻し、そこから本質的な対話や温かいコミュニティが育まれるのではないか。
地元の木材を使ったプロダクトをベースに、心地よさを支える裏方としてテクノロジーをそっと添える。こうした空間を「調律」するためのささやかな行為の連続が、地域全体に豊かな場を生むことにつながると考えています。
100BANCHの3カ月間で、和歌山の紀州材を使ったプロダクトを製作します。具体的には、日常に持ち帰ることができる「お香立て」や「照明」などを想定しています。
あわせて、実家の鍼灸院に、人がストレスを感じず、つながりが自然と生まれる空間を実装します。その空間に集まった人たちの滞在時間や会話量などを計測し、コミュニケーションが生まれる空間デザインの手法を検証します。
1.人々が心地よく過ごせるプロトタイプ空間の完成
2.エントリープロダクトの提供による、初期のコミュニティ形成とブランド認知の獲得
3.自治体や企業と連携した「まちづくり・場づくり」へと広げていくための事業基盤の確立
地域の資源や文化が生かされ、そこに住む人々が共に「場」を育んでいく、自律的な循環社会を目指します。効率やスピードだけでなく、その土地の気候や人の営みに寄り添った空間が全国各地に広がっていく未来。小さなプロダクトから始め、最終的には地域の人たちと膝を突き合わせながら、その土地に本当に必要な「場」を共創し続ける存在でありたいと考えています。

Taro Jiro Architects 共同代表浦井祐次郎
大学時代は国際協力のキャリアに進むため北海道大学法学部で国際法を学ぶ。その後いろいろあり、テクノロジーで日本の競争力を高めることに貢献したいと考えるようになり富士通株式会社に新卒入社。現在は経営目線からテクノロジー戦略を描くため外資系コンサルティング会社に勤務。その一方で、人の温かみのある「場」づくりをしたいと思い兄と共同でTaro Jiro Architectsを立ち上げ。

Taro Jiro Architects 共同代表浦井亮太郎
建築計画とまちづくりを専門とする研究者。まちづくりワークショップの手法や評価、無人駅の利活用、ニュータウンの再生、文化的景観の活用などを研究テーマとしている。タクティカル・アーバニズムの視点による、地域資源を活かした持続可能なコミュニティ形成に注力。学生と共にアクションリサーチにも取り組んでいる。