

感覚過敏にやさしい社会へ。加重ブランケットで、誰もが自分らしく安心して過ごせる毎日を。
Havenly
プロジェクト概要
私たちは、感覚過敏や不安、ストレスを抱えるすべての人に「安心できる重み」を届ける加重ブランケットを開発するプロジェクトです。
心理学的にも注目されている「ディープ・プレッシャー・スティミュレーション(DPS)」の効果を生かし、公共交通機関など日常の中で心の安定をサポートするアイテムを提供します。加重ブランケットには、色合いや質感を個々の感覚に合わせてカスタマイズできる設計を採用し、日常的に使いやすい製品として開発します。若年層から高齢者まで、年齢や性別を問わず使用できるユニバーサルなデザインを目指しています。また、製品開発においては専門家の助言を取り入れ、実用性と心理的サポートのバランスを追求しています。このブランケットを通じて、私たちは「ひとりでも、ひとりじゃない」という安心感を日常生活に届け、より多くの人々が自分の心と向き合える社会の実現を目指しています。
動機
私たちは西武バスを利用して通学しており、途中のバス停には石神井特別支援学校の最寄りの停留所がある。石神井特別支援学校の生徒たちと同じバスでは、彼らの落ち着かない様子や心地が悪そうな様子に対して向けられる、周囲の冷たい視線を目にすることが何度もあった。この経験から「私たちに何かできることはないか」と考えるようになった。通学中に見た「困りごと」を見過ごさず、自分らしく、ストレスのないまま移動できる社会づくりに貢献したいと考えている。このプロジェクトを通じて、バスに乗る人が安心して移動できる社会を目指したい。
仮説
コンパクトな加重ブランケットを使用することで、感覚過敏を持つ子どもたちの、公共交通機関利用時の環境刺激ストレスが軽減され、不安や過覚醒状態が抑えられるのではないか。
その効果によって、より安心して公共交通機関を利用できるようになるのではないか。
実験
1. プロトタイプの制作
・環境負荷の少ない素材を選定
・子どもが扱いやすいサイズ・折りたたみやすさを考慮したデザイン作成
・色や重さは人それぞれに対応できるように複数のバリエーションを用意
2. 専門家との連携・改良
・心理学者や児童福祉の専門家からフィードバックを収集
・感覚過敏の子どもたちに試用してもらい、使用感を確認
・サイズ・重さなどを調整し、プロトタイプを改良
3. ワークショップの実施
・特別支援が必要な子どもたちを対象に実施
・プロトタイプを実際に使用してもらい、感想・改善点をアンケートやインタビューで収集
・自分たちでブランケットにつけるチャームをデザインしてもらう
目標
1. プロトタイプを完成させる
2. 心理・福祉の専門家3名以上からフィードバックを得る
3. クラウドファンディングで資金を集め、ブランケットを50枚製作する
4. 20名の感覚過敏を持つ子どもに実際に使ってもらい、使用感に関する意見を集める
5. 公共交通機関2社と連携し、外出時の使用実験を行う
未来
・ すべての子どもが自分に合った支援を受けられる社会
特別支援が必要な子どもに限らず、すべての子どもが自分の感覚や感情に応じた支援を受けられる社会へと近づけていきたい。加重ブランケットのような物理的支援に加え、心理的ケアを含む包括的な支援が日常的に行われ、安定した精神的成長が可能となる未来をつくり上げたい。
・精神的健康が最優先される社会
精神的健康が身体的健康と同等に重視され、学校や家庭、地域での支援が当たり前となる社会。感情の問題に対する偏見がなくなり、誰もが自然に心のケアを受けられる環境が整っていること。特に日本社会に根強い抵抗感が克服されていることが望ましい。
・多様性を尊重する社会
一人ひとりが異なる背景やニーズを持つことを前提に、それらを尊重し合える社会であること。障害の有無にかかわらず、すべての人が平等な支援を受け、協力と共生を基盤とする社会を実現していていきたい。
プロジェクトリーダーへ一問一答
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あなたはどんな風に育ちましたか?
東京とニューヨークの両方で幼少期を過ごしました。英語に慣れるために始めた読書がきっかけで、本の世界に夢中になり、気づけば読書が日常の一部になっていました。今では家に500冊以上の本があり、ジャンルを問わずいろいろな物語や考え方に触れることを楽しんでいます! -
渋谷の街のエピソード
家から近いので友達とよく遊びに行く場所。なのに、今でもよく駅の中で迷子になります。 -
メンバーたちの意外な一面
いつもはお調子者で場を明るくしてくれるけれど、誰かが落ち込んでいるときには一番に気づいて、さりげなく励ましてくれる優しい一面もあります。そんなギャップがとても頼もしい存在です。 -
意気込みをお願いします!
将来は、心のケアがもっと当たり前に受けられる社会をつくりたいと思っています。
その第一歩として、「安心できる感覚」って何だろう?を考えるきっかけになるようなブランケットをつくっています。
たとえば、静かな場所や好きな手触りが「ほっ」とできる人がいるように、このブランケットが、そんな「心が落ち着く居場所」になればいいなと思っています。
プロジェクトメンバー
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Havenly 共同代表田村遼花
2007年生まれ。東京学芸大学附属国際中等教育学校の高校3年生。 小学校の時にアメリカ・ニューヨーク州で2年間過ごし、多様な価値観に触れる。 夢は、すべての人が「自分」に自信を持ち、自分らしく生きられる社会をつくること! 特に、精神疾患や神経多様性を持つ人が適切な支援を受けられる環境づくりに関心があり、将来は脳科学や精神医学の研究に携わりたいと考えている。 現在は、中高生向けのメンタルヘルス支援の研究に取り組み、AIを活用したセラピーチャットボットの開発を進めている。また、公衆衛生・国際保健の支援活動として、発展途上国の医療体制を支援するプロジェクトにも関わっており、募金活動や啓発イベントを行なっている。
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Havenly 共同代表平野早希
2008年生まれ。東京学芸大学附属国際中等教育学校の高校3年生。中国とアメリカで幼少期を過ごす。高校1年生の時に再びアメリカへ1年間の交換留学を経験する。将来の夢は高齢者や障がいを持つ方でも安全で安心に乗れる自動車を開発すること。車を運転することや乗ることの楽しさだけでなく、移動の自由をすべての人に届けていきたいと考えている。
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