藍文化と身体で出会える「喫藍」で、伝統が五感で継承される未来をつくる

KITSUAI
藍文化と身体で出会える「喫藍」で、伝統が五感で継承される未来をつくる
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KITSUAI リーダー 田中マサト


すべての子育て家庭に、頼り先を。「気軽に頼れる」セーフティネットをつくり直す。



私たちは、どんな時代でも「家族」が心身の安全地帯であり続けることを目指すプロジェクトです。
日本の子育て支援には、大きな空白地帯があります。虐待やDVなど深刻な状況になれば既存の支援は届きやすくなります。しかしその手前──「なんとなくしんどい」「誰に相談していいかわからない」「こんなこと相談していいのか」といった段階では、頼れる場所がほとんどありません。課題が顕在化していない人や、支払い能力・意思のない人には、公的・民間を問わずこれまでの支援が届きにくく、結果的に問題は水面下で育ち続け、ある日突然表面化します。私たちが目指すのは、すべての子育て家庭が「何かあったとき」に気軽に頼れる、きめ細やかなセーフティネットです。専門家への相談を入口に、その家庭のニーズに応じて、既存の社会資源(公的機関・民間サービス・地域コミュニティなど)へ適切につなぎます。Childishは、その実現に向けた実験プラットフォームです。
私が育った家庭は、居心地の悪い場所でした。両親は共働きで、時間にも心にも余裕がなく、周りに頼り先もなかった。夫婦喧嘩や家族への当たりが絶えず、大学進学を機に両親は離婚しました。
今、母と話すとこんな言葉が出てきます。
「あの頃、大きな問題にはなっていなくても、気軽に頼れる先があったら、こうはならなかったかもしれない」。
その言葉が、ずっと頭から離れませんでした。だから私は、現在の家族の状況と、それを支える社会の実態を自分の目で確かめようと動き始めました。2000組以上の家族と話し、全国の専門家・専門団体へのヒアリングや視察を重ね、300以上の自治体担当課と対話してきました。そこで見えてきたのは、支援の構造的な空白です。問題が深刻化してからしか動けない公的支援。課題が顕在化した人にしか届かない民間サービス。その間にいる、「しんどいけど大丈夫」と言い続ける無数の家庭。頼り先があれば、変えられる家庭がある。その確信から、このプロジェクトは始まっています。
【仮説】
すべての子育て家庭が日常的に使える「軽い相談窓口」を設計し、そこを起点に個別ニーズに応じた既存の社会資源につなぐ仕組みをつくれば、虐待・育児放棄・産後うつなどの問題を、表面化する前に予防・早期発見できる。
具体的には、次の3点を検証します。
1.「24時間チャット相談」という低ハードルの入口が、これまで支援に届かなかった層にリーチできるか。
2. 相談内容の傾向から、家庭ごとに必要な「次の頼り先」を適切に判断・提案できるか(共助が有効な家庭には共助を、専門的支援が必要な家庭にはそれを)。
3. このモデルが、既存の公的・民間支援を補完する「民間セーフティネット」として機能しうるか。
ちょうど現在、過去1年間のβ版運用で蓄積したユーザーの声と課題をもとに、Childishのサービス開発を本格化させているフェーズです。この3カ月を、開発と検証の実験期間と位置付けます。
実験①は、β版フィードバックに基づくサービス開発と検証です。
「使いやすかった点・使いにくかった点」「相談後に何が必要だったか」「どこで離脱したか」などのフィードバックを体系的に整理し、次バージョンの設計に反映します。実際のユーザーとともに改善を繰り返す、リアルな開発実験です。
実験②は、家族の悩みと社会資源のマッピングデータベースの設計です。
「どんな悩みを抱えた家庭に、どの社会資源がマッチするか」を体系化するDBを設計します。相談内容と最適な頼り先の対応関係を可視化し、Childishを単なる相談窓口ではなく「社会資源へのナビゲーター」として機能させる基盤をつくります。
3カ月の目標は、β版フィードバックの体系的整理と次バージョンの設計・プロトタイプ完成、社会資源マッピングDBの初版設計と試験運用、ナナナナ祭での実験成果の公開です。
「問題が深刻になる前に動けるセーフティネット」を、Childishを通じて社会に実装します。3年以内に、1万家族が日常的に頼れる場所を持っている状態をつくります。
そのうえで、このモデルを公的機関・企業・地域と連携しながら横展開し、「Childishがある地域では、育児問題が表面化しにくい」という実績をつくります。民間だからこそできる、個別ニーズに応じたきめ細やかな支援で、これまで構造的に届かなかった領域を埋める新しいセーフティネットの形を証明します。
100年後、世界中のすべての子どもが自分を愛せる社会になっていてほしいと思います。
すべての家庭に何らかの頼り先があり、親がひとりで追い詰められる前に、誰かが気づき、誰かがそっと支える。虐待や育児放棄が「表面化してから対処するもの」ではなく、「そもそも起きにくい社会構造」になっている。子育てにセーフティネットがあることが、空気や水のように当たり前の社会。100年後の子どもたちが「昔は頼り先がない家庭があったんだ」と歴史の教科書の中で知るような未来を、今の実験からつくり始めます。

Childish 共同代表/株式会社OhMyFamily Co-CEO加治木基洋(もっくん)
2001年生まれ。広島県広島市出身。法政大学入学後、スタートアップ・非営利団体・政治活動などでインターンを経験し、社会変革の手段を模索。2022年株式会社Pietyを創業。2025年株式会社OhMyFamily共同創業、代表取締役CEO就任。

Childish 共同代表/株式会社OhMyFamily Co-CEO作野充(みっちゃん)
2001年生まれ。兵庫県明石市出身。立命館大学食マネジメント学部入学後、2022年株式会社FoodFulを創業し、Childishの前身サービスを立ち上げ。2,000組以上の家族との対話を通じて加治木と出会い、2025年株式会社OhMyFamilyを共同創業。

Childish 広報/株式会社OhMyFamily小林涼雅(こばにゃん)
2002年生まれ。富山県富山市出身。日中はとあるベンチャー企業で日本のセキュリティ基盤を支え、週末は畑を耕しながら日本の未来を憂う。細田守と同じ出身で、親子の物語「バケモノの子」という作品が好き。